知らない方のほうが多いと思います。もしニオブを知っていたら相当な金属マニアか専門家です。今は、それくらいマイナーな金属です。ニオブは、学校の化学や物理で習った周期律表の中の遷移金属で原子番号41番です。おそらく見たこともさわったこともない人が多いでしょう。しかし多くの夢をもつ金属です。
工業用、産業用では、東京~大阪を結ぶ新幹線やリニアモーターカーなどで使われています。また、もっと難しい世界ですが、宇宙創造のビッグバンを再現するILC(国際リニアコライダー)にも使われています。ILCによって何が分かるのでしょうか?宇宙が何でできているか?地球が何でできているか?人間は何でできているか?様々なことがわかるそうです。
しかし、それで世の中がどう変わるのでしょうか?何も変わりませんし、何も便利になりません。
でも今回、皆様と共にニオブの研究をし、ニオブの商品作りをしたいと考えたのは、ニオブを使って皆様に便利なものを作りたいと思ったからです。ニオブという金属の特性を生かした商品を世の中に送り出したいのです。
ところで、あなたは、なぜ私がこのような事を提案するのか?と思われるかもしれません。
私は、金属などの表面処理をおこなうマルイ鍍金工業株式会社という会社で働いています。
そこでニオブ製の加速空洞に電解研磨という表面処理をおこなう仕事をしています。
私は、この仕事を通じてニオブの多くの可能性を知りました。一番の驚きは、ニオブは「金属アレルギー」が少ない事です。
「金属アレルギー」は、多くの人を苦しめています。「金属アレルギー」でアクセサリーを使用できない女性にニオブ製のアクセサリーを使用してもらいました。彼女たちは、アレルギーを発生することなく、アクセサリーをつけることができて喜んでもらっています。
またニオブの表面に電解研磨という表面処理をおこなえば、多くの色を発色させることができます。特に青色が人気が高く、人々を元気づけると評判です。
ニオブは、日本国内では工業的な産出はしていません。カナダ、ブラジル、中国などから仕入れています。値段も安いものではありません。銀と同じくらいだと思って頂ければと思います。しかし、私は、銀以上に多分野で使用価値があると思っています。
これから多くの人たちとともに多様な可能性を秘めたニオブで商品を作り、世の中に提案していきたいのです。一緒にはじめませんか?2020年東京オリンピック向けの商品も作りませんか!
ニオブは、表面に不動態化被膜を作ると美しい七色に輝かせることができます。陽極酸化処理により表面に薄い酸化被膜を形成すると、入射した光が屈折し、被膜を多彩な色に輝かせます。被膜の厚さを調整する事で赤~青まで様々な色が可能です。
ニオブは、他の高融点金属※と同様に融点が高く、比較的高い密度を持ちます。ニオブは密な酸化被膜があり表面を保護しています。室温ではフッ素を除いたあらゆる非金属物質に対して完全に耐性があります。
※融点がプラチナ(1772°C)より高い金属
身近に存在する金属でアレルギー反応を起こしてしまう人がいます。ニオブは、金属アレルギーを発症した例は今のところ皆無と言われています。深刻な金属アレルギーを持つ人にとっては、手に取ってほしい金属です。